絵本の旅人

「読み聞かせ」のための実践レポートです!

読み聞かせレポート

ソメコとオニ

『ソメコとオニ』 斎藤 隆介 文 滝平 二郎 絵 岩崎書店 1987年 あらすじと感想 村に暮らす5歳のソメコは遊ぶことが大好き。でも大人たちは忙しく、だれもソメコの相手をしてくれません。草っぱらで一人ママゴト遊びをしていると、おじさんがあらわれ、一緒…

急行「北極号」

『急行「北極号」』 クリス・ヴァン・オールズバーグ 作 村上 春樹 訳 あすなろ書房 2003年 あらすじと感想 夜もふけたクリスマスイブ、男の子の家の前に突然、汽車がやってきて止まります。それは北極点をめざす急行「北極号」でした。男の子がパジャマのま…

マルチンとかぼちゃおばけのまほうのた

『マルチンとかぼちゃおばけのまほうのたね』 イングリート オストヘーレン 著 クリスタ ウンツナー 絵 ささき たづこ 訳 あかね書房 1999年 あらすじと感想 いじめられっ子のマルチンは、夢のなかで妖精から魔法のたねをもらいます。だれかにいじめられたら…

アントンせんせい

『 アントンせんせい』 西村敏雄 作 講談社 2013年 あらすじと感想 動物病院のアントンせんせいは、みんなにとても頼りにされています。大声競争をしてノドを痛めたニワトリや注射が大嫌いなトラがやってきます。あごがはずれたワニ、腰痛のヘビ、鼻がからま…

地獄

『地獄』 白仁 成昭 中村 真男 著 宮 次男 監修 風濤社 1980年 あらすじと感想 天明4年、今から約230年前、無名の絵師によって描かれた「地獄絵」をもとに生まれた異色の絵本です。五平という男が死んだ後に、使いの鬼に連れられて、死出の山を越え、三途の…

おじいちゃんがおばけになったわけ

『おじいちゃんがおばけになったわけ』 キム・フォップス オーカソン 作 エヴァ エリクソン 絵 菱木晃子 訳 あすなろ書房 2005年 あらすじと感想 エリックの大の仲良しだったじいじが突然、亡くなります。でも、じいじはおばけになってエリックのもとへやっ…

ひろしまのピカ

『 ひろしまのピカ』 丸木 俊 作 小峰書店 1980年 あらすじと感想 戦時下でも、家族が平和に朝ごはんを食べる一刻の日常があったのです。それが、まばゆい一瞬の閃光で家ごと吹き飛んでしまったのです。昭和20年8月6日午前8時15分、原子爆弾がヒロシマに投下…

ごちゃまぜカメレオン

『ごちゃまぜカメレオン』エリック・カール 作 やぎたよしこ 訳ほるぷ出版 1978年 あらすじと感想 葉っぱの緑色にも、木の枝の茶色にも砂の黄色にも、どんな色にも変わることができるカメレオン。あるとき、丘の上から動物園にいるたくさんの動物たちを眺め…

かわいそうな ぞう

『かわいそうな ぞう』 土家 由岐雄 作 武部 本一郎 絵 金の星社 1970年 あらすじと感想 戦争末期、連日のように空襲にさらされていた東京の上野動物園でほんとうにあった話を絵本にしたものです。空襲で動物たちの檻が壊されて猛獣が町に出ては危険だという…

ジャリおじさん

『ジャリおじさん』 大竹伸朗 作 福音館書店 1994年 あらすじと感想<はなのあたまにひげのあるジャリおじさん>は、海をみて暮らしていましたが、ある日突然くるりとうしろふりむき、黄色い道を歩きはじめます。やがてピンク色のワニさんと出会って、いっし…

山おとこのてぶくろ

『山おとこのてぶくろ』 松谷 みよ子 文 田島征三 絵 ほるぷ出版 1984年 あらすじと感想 あるところに3人の娘がいました。ある日、父さんが木を切っているうちに疲れてしまって、あーあってあくびをしてしまいます。すると、あたりは急に暗くなり、あらわれ…

しろいゆき あかるいゆき

『しろいゆき あかるいゆき』 アルビン トレッセルト 著 ロジャー デュボアザン 絵j 江國 香織 訳 BL出版 1998年 あらすじと感想 冬、アメリカのとある町。雪が舞い降りてきます。町の人もウサギも雪が降る前からその気配を感じています。子どもたちは灰色に…

クリスマスのおくりもの

『クリスマスのおくりもの』 ジョン バーニンガム 作 長田 弘 訳 ほるぷ出版 1993年 あらすじと感想 クリスマスイブの夜、世界中の子どもたちにプレゼントを配り終えたおじいさんサンタがトナカイたちと家に戻ってきます。みんなもうくたくたです。一頭のト…

ノエルのひみつ

『ノエルのひみつ』 グレゴアール ソロタレフ 作 すえまつ ひみこ 訳 佑学社 1990年 あらすじと感想 冬のある日、ノエルは森で赤い大きな袋と手紙をみつけます。手紙には明日の朝、もう一度ここに来てほしいと書いてあるのです。朝、森へ行ってみると、袋は…

んぐまーま

『んぐまーま』谷川俊太郎 文 大竹伸朗 絵クレヨンハウス 2009年 あらすじと感想 谷川俊太郎さんというと『マザーグース』の翻訳や『わらべうた』の編者でも知られています。また、「いるか いるかいるか いないかいるか・・・」や「かっぱかっぱらった かっぱ…

ふしぎふしぎ

『ふしぎふしぎ』 片山 令子 作 長 新太 絵 国土社 1997年 あらすじ 気持ちのいい朝、ミチコはひかりがいっぱいの空とはなしをします。そして空からおいしいひかりをもらいます。そのひかりをびんに入れて歩いていると、キツネがやってきて「それをよこせ」…

かいじゅうたちのいるところ

『かいじゅうたちのいるところ』 モーリス・センダック 作 神宮輝夫 訳 富山房 1975年 あらすじと感想 ある日、いたずらが過ぎたマックスは夕食抜きで寝室に放り込まれてしまいます。すると部屋のなかに木や草が生えてきて、あっという間に森になってしまい…

だいくのたこ8さん

『だいくのたこ8さん』内田 麟太郎 文 田中 六大 絵くもん出版 2009年 あらすじと感想 いい腕の大工さん、それも8本も腕を持っているから、心強いですよね。4倍の力を発揮してくれますよ。でも、タコなので腕ではなくて足ですが! カブトムシのだんなが兜(…

ピエールとライオン

『ピエールとライオン』 モーリス センダック 作 神宮 輝夫 訳 冨山房 1986年 あらすじと感想 おいしい食事を出そうとしても、町へおでかけしよう誘っても、ピエールはなにを聞かれても「ぼく、しらない!」としかいわない困った男の子。しかられようが、お…

おとうさんとさんぽ

『おとうさんとさんぽ』 にしかわおさむ 文・絵 教育画劇 1989年 あらすじと感想 天気のいい日、男の子はおとうさんと森に散歩に出かけます。そこでさまざまな動物たちと出会っていきます。道をとうせんぼする大きな犬、おならを吹きかけようと待ちかまえる…

くろくんとなぞのおばけ

『くろくんとなぞのおばけ』 なかやみわ 作 童心社 2009年 あらすじと感想 絵本のなかで文房具を擬人化するなら、エンピツやコンパスではちょっと固すぎます。定規やハサミじゃあ、夢がない。消しゴムは“消す”という魔法のようなチカラを持つのでストーリー…

なけない ちっちゃい かえる

『なけない ちっちゃい かえる』エクトラ・シエラ作 やまうちかずあき 絵2004年 すずき出版 あらすじと感想 おたまじゃくしから孵(かえ)ったばかりのちいさなかえる。ぴょんぴょん跳びはねてとっても元気ですが、まだできないことがありました。ケロケロケ…

わたしのうみべ

『わたしのうみべ』 長 新太 作 佼成出版社 2002年刊 あらすじと感想 海が目の前に広がっています。朝の海辺です。そこへ瓶や貝が流れ着いてきます。おばけが流れ着きます。傘が立って待っていて天気を聞いたりします。すべり台、怪獣まで流れ着きます。海辺…

ザガズー

『ザガズー』 クエンティン・ブレイク 作 谷川俊太郎 訳 好学社 2002年刊 あらすじと感想とても仲のいいカップルのところにある日、小包が届きます。なかにはなんとかわいい赤ちゃん。ふたりは赤ちゃんをザガズーと名づけ、しあわせいっぱいに過ごします。と…

サンタクロースがすねちゃった

『サンタクロースがすねちゃった』 アーヒム ブレーガー 著 ウテ クラウゼ 絵 若林 ひとみ 訳 佑学社 1986年 あらすじと感想 “サンタクロースはいない”という記事が新聞に載り、そのニュースは町中にひろがります。クリスマスを楽しみしていた子どもたちもが…

アルフィとくらやみ

『アルフィとくらやみ』 エロール・ル・カイン 絵 サリー・マイルズ 文 ジルベルトの会 訳 評論社 2004年刊 あらすじと感想真夜中に目を覚ましたアルフィは暗闇のなか。もし、明かりをつけたらこの暗闇はどこへ行ってしまうのだろう? そんな疑問を持ったア…

なんでも見える鏡

『なんでも見える鏡』 フィツォフスキ再話 内田莉沙子 訳 スズキコージ 画 福音館書店 1989年刊 あらすじと感想貧乏なジプシーが旅に出ます。旅の途中、川岸で大きな銀色の魚をひろい、食べようとしますが、その魚に殺さないで川に返して欲しいといわれます…

トロールとばけものどり

『トロールとばけものどり』イングリ・ドーレア エドガー・ドーレア 作いつじあけみ 訳福音館書店 2000年刊 あらすじと感想森のおくへ薪をとりにいった4人の兄妹、そこで出会ってしまったのは、ものすごく大きなとりでした。それは山に住むトロールが飼って…

ずどんと いっぱつ すていぬシンプ だいかつやく

『ずどんといっぱつ すていぬシンプ だいかつやく』 ジョン・バーニンガム作 わたなべ しげお 訳 童話館 1995年刊 対象年齢 5歳~ あらすじと感想 容姿が悪いため飼い主にすてられたメス犬のシンプ。町をさまよい、ねずみに邪魔者あつかいされ、のらネコに追…

おばけやしきへ ようこそ!

『おばけやしきへ ようこそ!』 ストリード 作 エリクソン 絵 オスターグレン晴子 訳 偕成社 1996年刊(初版) あらすじと感想 森のおくにある、城のように大きなおばけやしき。そこでは魔女やゆうれい、おどろおどろしい地霊トロルたちが暮らしています。そ…