絵本の旅人

「読み聞かせ」のための実践レポートです!

100まんびきのねこ

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『100まんびきのねこ』
  ワンダ・ガアグ 作   いしい ももこ 訳
  福音館書店   1961年初版

 

あらすじと感想

きれいな家で仲良く暮らす老夫婦。でも、ふたりだけではとてもさみしいのです。おばあさんは、おじいさんにかわいいネコを連れてきてほしいと頼みます。おじいさんはネコさがしの旅へ出ます。そして、ネコでいっぱいになっている丘にたどりつきます。さっそく、気に入ったネコをえらびます。さて、帰ろうとすると、いまえらんだものにまけないくらいかわいいネコがあらわれ、それも連れて行くことにします。さきへすすむと、またかわいいネコ。これもひろっていきます。ずっとむこうにいるネコもとてもかわいい。それもおいては行けません。そうして、おじいさんは次から次へときれいでかわいらしいネコをひろいあげ、長い長い行列をつくりながら帰ります。おどろいたのはおばあさん。こんなにたくさんのネコはいりません。そしてついにネコ同士のけんかが・・・。ストーリーは単純、絵本のサイズも小ぶりですが、スケール感のある流れに感嘆します。描き込まれたたくさんのネコたちは圧巻です。

 

<読み聞かせ>レポート 

  対象: 小学1年生~3年生 9人 
  場所: 学童保育クラブ

この絵本はB5よりひとまわり大きいほどのサイズ(1ページ)です。見開くと横長になります。ネコがこまかくたくさん描かれていて、そこがこの絵本のいちばんの魅力だと思います。なので、できれば20人以下の場で読み聞かせするのが望ましいでしょう。本のなかで「ひゃっぴきのねこ、せんびきのねこ、ひゃくまんびきのねこ、一おく 一ちょうひきのねこ」というフレーズが7回もでてきます。このフレーズを子どもたちの顔を見ながら、ゆっくり、朗々と発語してみました。すると3回目あたりから、子どもたちもいっしょに唱和してくれるようになりました。舞台と観客席が一体となり楽しかったですよ! 読んでいるときもネコのたくさん描かれている絵に歓声が上がりました。