絵本の旅人

「読み聞かせ」のための実践レポートです!

エッセイ「絵本日和」

ちいさいおうち

『ちいさいおうち』 バージニア・リー・バートン 文・絵 石井桃子 訳 岩波書店 *******essay 『ちいさいおうち』という絵本がある。絵本そのものもひかえめなサイズだ。(大型本もある)名作中の名作なので知る人も多いだろう。太陽が昇り、沈み。星…

ぼくのうちに波がきた

『ぼくのうちに波がきた』 キャサリン・コーワン 作 オクタビオ・パス 原作 マーク・ブエナー 絵 中村 邦生 訳 岩波書店 2003年*******essay クマやネコやカエルが擬人化された物語はたくさんある。絵本のなかでは、クルマや機関車もおこったり、泣い…

太陽をかこう

『太陽をかこう』 ブルーノ・ムナーリ 作 須賀敦子 訳 至光社 1984刊 たしか4歳だったか、保育園の窓ガラス越しに太陽をじっと瞬きもせずに見つめたことがあった。それ以来、まっしろく輝く真円の太陽が記憶の空に張り付いたままだ。目によくないとはわかり…

エミリー

『エミリー』 マイケル・ビダード 文 掛川恭子 訳 バーバラ・クーニー 絵 ほるぷ出版 詩人、エミリー・ディキンスンは、晩年の25年間、屋敷から外へ一歩も出ようとしなかったといいます。でも、庭だけはべつで、草花を愛した彼女は、腕のいいガーディニスト…

かぜは どこへいくの

『かぜは どこへいくの』 文:シャーロット・ゾロトウ 訳:松岡享子 絵:ハワード・ノッツ ちいさな子どもからの質問攻め、これはだれにでも経験があるはず。彼ら、彼女たちから、つぎつぎに湧いてくるクエスチョンに降参してしまった人も多いにちがいない。…

月はどうしてできたか

『月はどうしてできたか』 ジェームズ・リーブズ 文 矢川澄子 訳 エドワード・アーディゾーニ 絵 評論社 1979年刊 *******essay 太陽との絶妙な距離と地球自体の適度な質量、そして海の存在、それらは生命誕生の必要最低限の条件だった。しかし、月と…